2007年8月16日木曜日

パルスの衝撃

2年前のある日突然、今まで感じなかった痛みを感じるようになった。
以前から違和感があって増強したと言うことではない。
肩甲骨の周囲、しかも右だけ。膏肓の辺りでもあるし、棘下筋の辺りでもある。
この2年間、総合病院や大学病院でも検査したが異常なし。
鍼灸治療もいろいろ試してみたがあまり効果は無かった。
いろいろ確認していくと、どうも首に問題があるようだ。
そこで今度は首にパルスを掛けてみた。パルスとは低周波治療器である。
一般にはパッドを患部に貼って電流を流すが、我々は鍼を筋肉に刺してそこに通電する。
パッドで電流を流す治療器は皮膚にピリピリしたり感じがあって気持ちよくないが、鍼に流すとピリピリもなく筋肉だけ収縮する。
学校でも低周波治療は毎週授業でやっている。
鍼を目的の筋肉まできちんと刺さないと「ピリピリ」するし筋肉が動かない。
従って鍼を深め(1~3cm)に刺すのがポイント。
流す電流を多くすると筋肉も当然それに比例して大きく動く。
でも実はこの授業、やられる側には評判が悪い。
筋肉を動かすと言うことは疲労すると言うこと。人によってはだるい感じが残る人もいるからだ。そして深く鍼を刺すことも嫌われる原因かもしれない。
今回、パルスを掛けて頂いたのは、この道のベテランの先生。
実際に首にやってみるとおもしろいことが起こった。
パルスをかけ始めてもほとんど筋肉が動かない。
「首だから最初はこのくらい軽い方がいいかな」と思っていたら数秒後、電圧を上げた訳でもないのに筋肉が激しく動き始めた。
多分、筋肉が萎縮して血流が悪かったところに多少なりともパルスで筋肉が動いたことで血流が良くなって筋肉が普通に動くようになったのだろう。
授業でも経験できなかったパルスの効果を身をもって経験した。
そして背中の痛みのちょっと軽減された。今回動かした筋肉は胸鎖乳突筋だけだったが、今度は斜角筋は是非やってみたい。
でも斜角筋は首の奥の方だからな~。